金工、かな?
以前、象牙調生地で「お札」を作り
ました。

その文字のプログラムは件の同業者の工場にあります。
まず、そのプログラムから「ギャラリーと安原」をプリンターで出力(大きく)して貰い、その原稿の上に方眼紙を重ねて窓に貼り付け透かして文字をなぞりました。
さて、ここからです。
アナログをデジタル?に変換です。
要所要所の点をX・Yの座標に取ります。
読み取った座標の数値を放電加工用のソフトで入力してNCのプログラムに変換
します。
しかし、大変な作業です・・方眼紙の座標を取るのが、、
そう、趣味だから出来るのです、、こんな事、仕事では出来ません。
さらにNCで放電加工を動かすための工具経路を設定します。

外枠と文字が切り離れないように・・そう、一筆書きのようにします。

外枠の外から内、内から外へ切るとき・・溝が太くならないように、、行きはG42(進行方向に対して右にオフセット)の指令を設定して、帰りはG41(進行方向に対して左にオフセット)を指定します。
そうすることによって、溝の幅は「ワイヤ径0.25+放電ギャップ」だけになります。
行きと帰りでオフセット方向を変えないと溝の太さが倍になります。
では、実際に放電加工(ワイヤカット)で切ってみよう
作業は水槽の中で・・真鍮のワイヤで真鍮板が切れるの?
それは、放電しているからです、アハハ。
機械の設定は・・送り速度、放電周期、ワイヤ張力、オフセットの値、
スラッジ排出の水圧、水温(クーラー)、スラッジを取り込むフィルター等々、
いろんな事を設定して切ります。
余談ですが・・
これは、一回切りですが、ボタン切削用の刃物は表面が重要なので1stカットのあとエネルギーを小さくして2ndカット、3rdカットまで行います。
超硬を切るのですが、この場合水の伝導度を出来るだけ下げないと綺麗な表面に仕上がりません。
「ギャラリー」は文字が小さい。
ワイヤ径は0.25mm、さらに放電ギャップが
+α、、実寸で0.3mm以下の丸みは不可能です。
もし切った場合、そこでワイヤカット機は停止します。
正確には、その僅か手前あたりを行ったり来たりして前には進みません。

これは3.5倍ほどにして書いていますから、
ソフト上では少なくとも1mm以下の丸みは
使えません。
こんな感じに仕上がりました。
当然、内側左右の部分は
切り抜けています。
放電加工(ワイヤカット)ではワイヤ径以下の尖りや極小さな丸みは出ません。
とはいえ、他の例えば、フライス加工等からすれば驚くほど小さな
丸みまで出せるのですが・・。

と言うことで、後はリューターに自作三角錐刃を付けて修正します。
細い線を出すので刃の先を研磨する。
勿論、失敗しています。
ベース作りを紹介
← クリック
inserted by FC2 system